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2010年07月23日 フォーク修理_2


フォーク修理_1の続きです。

前日フォークをばらし、インナーチューブの錆を落とし、そこに

ホーロー修復剤を塗りこみ乾燥させました。


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  < フォーク内の部品磨き完了です。 >


他の部品もすべて 脱脂をし、オイルロックピースに付いていた傷も

磨きました。

さあホーロー修復剤の磨きです。

今日はホーロー修復剤の磨きがあるんで時間がかかりそうなので朝8時半

から作業開始です。

最初は紙やすりの400番くらいで軽くホーロー修復剤を塗ったところを

インナーチューブの円周方向に磨きます。

このホーロー修復剤って乾燥すると硬くてなかなか削れません。

時間をかけてゆっくり磨きます。

少しづつ磨いて錆の傷の部分以外のホーロー修復剤が落ちてきました。

指で触るとかすかにホーロー修復剤の部分が盛り上がっています。

ここまでだけで磨きにフォーク2本で2時間かかっています。

次に紙やすりの1000番で先ほどと同じ方向に磨きます。

時々ホーロー修復剤の部分を指で触りながら磨き具合を確認しながらの

作業です。

少しづつ平らになってきました。

左側フォークの凄い錆の部分もかなり平らになってきました。

あとちょっと磨きます。

指で触っただけではホーロー修復剤の部分の凸が分かりづらくなって

きました。

紙やすり1000番で磨くだけで2時間かかりました。

紙やすりの2000番でフォークを包むようにしてフォークを回しながら

磨きます。

これが疲れます。

右手でフォークを回し左手で紙やすりを押さえて磨きます。

1時間くらい磨いたら指ではホーロー修復剤の凸が分からなくなって

きました。

爪で触るとちょっとひっかかるくらいにまで仕上がりました。

こんなもんでしょうか!


IMG_2197_qp.jpg
  < インナーチューブ磨き完了です。 >


ってもう両手が痛く手に力が入りません。

さあフォークの組立です。

古いオイルシールを抜きます。

フォークピストンにリバウンドスプリングを入れ、インナーチューブの

上側から入れます。

インナーチューブから出てきたフォークピストンにオイルロックピースを

差込みます。

それをアウターチューブに差込み奥まで入れます。


IMG_2207_QP.jpg
  < フォークの組立開始です。>


アウターチューブの下側からボトムケースのボルトを入れフォークピストン

に締め付けます。

次にインナーチューブの先端にサランラップを2重に巻きます。

サランラップの下側をカッターナイフで切って揃えます。

フォークオイルをインナーチューブの端面に塗ります。

これはオイルシールがインナーチューブに入れるときに傷付かないように

するためです。

またサランラップを切りそろえるのはオイルシールを入れたときに

サランラップの切れ端がオイルシールに挟まらないようするためと、

挟まってもすぐに分かるようにするためです。

オイルシールを傷付けたら今までの作業は水の泡ですから。

ゆっくりと力を入れないように新しいオイルシールをインナーチューブに

入れました。

次に古いオイルシールを入れ、塩ビパイプを入れます。

塩ビパイプを上からハンマーで軽く叩きながらオイルシールを

アウターチューブに圧入します。

時々オイルシールが真っ直ぐ入っているかストップリングのスリットが

見えるかどうか確認しながら圧入します。

ストップリングのスリットが見えたら圧入完了です。

塩ビパイプと古いオイルシールを抜きます。

アウターチューブとインナーチューブの間にグリスを塗ります。

ごみが入りにくいようにするためです。

次にフォークオイルの注入です。

規定は371cc で インナーチューブが一番短い位置で

インナーチューブの上面から103mmの高さにオイル面が来ることです。

カワサキのオイルはちょっと柔らかめということで

フォークオイル油面調整器を100mmに金尺で調整します。

メスシリンダーにフォークオイルを380cc入れます。

インナーチューブを少し伸ばした上体で、ゆっくりインナーチューブに

フォークオイルを入れます。

インナーチューブを伸ばしたり縮めたりしてフォークオイルのエア抜きを

します。

何回かインナーチューブをストロークすればエアは抜けます。

インナーチューブを一番押し込んでから、フォークオイル油面調整器の

注射器で余分なオイルを抜いて100mmに調整します。

インナーチューブにスプリング、ワッシャー、パイプカラーの順に入れて

からフォークのTOPキャップボルトを取り付けます。

ひでちぃはこの作業は二人でしました。

一人がインナーチュ-ブを持ち上げてキャップボルトを指で押さえて、

もう一人がレンチでキャップボルトを回してはめ込みました。

キャップボルトは 仮止めで十分です。

最後にダストシールをはめます。

これでフォークの修理は終わりです。

この後でフォークの 組み付けです。

ばらしの逆で組み付けます。

フォークを差込みハンドルをフォークにはめます。

フォーク位置出し用のスプリングリングでフォークの高さを出します。

フロントフェンダーの 仮止め。

タイヤ、アクスルシャフトを差込み、ボルト締めと固定をしてから

ブレーキの取り付けロアーブリッジのフォーク押さえボルトの締め込み、

アッパーブリッジのフォーク押さえボルトの締め込み、ハンドル固定六角

ボルトの締め込み。

キャップボルトの締め込み。

ボトムケースのボルトの締め込み。

スピードメーターケーブルの取り付けとビス固定。

フロントフェンダーの締め込み。

フロントブレーキとブレーキオイルタンクの取り付けと締め込みをします。

なんとか組み込みが終了しました。

朝から始めた作業も夕方になっちゃてます。

とりあえず試験走行です。

レーシングスタンドからバイクを降ろします。


IMG_2216_qp.jpg
  < フォークをバイクに組み付けました。 >


フロントブレーキをかけて体重を前後に振ります。

フロントフォークの動きはいいようです。

オイル漏れもありません。


IMG_2212_qp.jpg
  < フォークのアップです。 >


でもちょっとスプリングが柔らかめでダンパー不足かな?

でもこれは以前からですから、今回のフォーク修理とは関係ないです。

その後試験走行を1kmほどしました。

あんまりフロントフォークの動きは変わらないなあ!

それよりもあんなに錆びてたインナーチューブを無理やり直したんで、

どのくらい持つか、そっちの方が心配です。


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  < 直したって言ったってこれだもんねえ! >


この状態で走って3000kmくらい問題がなければ、フロントフォークの

スプリングの上のワッシャーを追加しバネを固めの設定にして、

フォークオイルの番手を上げてみようと思います。

ともかくこのフォークがもってくれることを祈るのみです。




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コメント

甲府のおっちゃんへ。

おっちゃんじゃあなくっておじいちゃんだったんだあ?
サス調整機構がないときついねえ!
スプリングにワッシャーをかまして、粘度の高いオイルに変えないと無理かもねえ!
で現状がも調整で満足できる範囲じゃあないんで無理かも!
しかも伸圧両方共変わっちゃうから満足できる範囲にはならないだろうねえ。
タイヤも交換したいけどホイールが自家塗装なんで再塗装が必要になっちゃうから
出費が大きくて交換もきつそうです。
SPADAで性能をあげるのはきつそうです。
ちょっと他のバイクが欲しくなってきたけどそれはもっと無理そうです。(笑)
DAYTONAで我慢するからちょうだい!
取り扱いが楽になったらちょくちょく乗れて楽しそうでいいですねえ!
早くDAYTONA見たいなあ!

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No title

はい!甲府のおっちゃん(厳密にはおじいちゃん)です。
直りましたねぇ。やはりサス調整機能が無いとオイル粘度では伸圧両方に影響しますから難しいですね。
しかしいつもながら手際が良いので関心します。
でも、なんだかんだで費用がかかりますね。そろそろタイヤも新しいのをおごってあげてください。
DAYTONAはとにかく軽くて扱いが楽です。テクがないのでバイクでカバーしてもらってます。

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